にじ 絵カードによるコミュニケーション支援

にじグループでは4月より絵カード交換式コミュニケーションシステム(PECS®)によるコミュニケーションの支援に取り組んでいます。子ども達はゲーム感覚で取り組んでいるのか絵カード使用の受け入れはとても良く、対支援者だけでなく子ども同士のコミュニケーションにおいても活用している姿が見られています。

〇絵カードを使う事による効果と子ども達の変化

  • 自分の要求が相手に伝わったかどうかを視覚的に確認できているため、子ども達の安心に繋がり、大声でまくしたてる場面が減った。

例:絵カード導入前は、ドアを開けて欲しい時に大声を出しながらドアをガタガタしている場面が良く見られました。ドアに「あけて」のカードを貼っていつでも使えるようにした事でにこやかにカードを渡し、穏やかに中に入る事ができるようになりました。発語のあるお子さんは自然に「あけて」といつの間にか言葉で言えるようになっています。

  • 落ち着いたコミュニケーションの経験ができている。

  • 言いたいことがしっかり伝わると子ども同士でのやり取りが優しくなり、譲り合える場面が増えた。

 言葉でのコミュニケーションができるお子さんでも、欲しい物がある時は大声でまくしたてたり、支援者がクローゼットを開けた隙に強行突破を試みる姿がよく見られました。また、子ども達同士でも黙って取り上げてしまう場面が多かったです。そのため、他のお子さんが近付いてくると何かを言う前に警戒してしまい、コミュニケーションが始まらない事も多々ありました。絵カードを使って要求を伝えると、相手がカードを受け取る事で相手に伝わったことが目で見てわかります。また、相手も要求内容がはっきりわかることで安心したのか、言葉で伝えた時よりも使っている物を貸してくれたり譲ってくれる事が増えました。

  • Noを伝えるのが上手になった。

 PECS®を導入する前は、使っている物を貸したくない時、「貸して」と言われると、多くの子が目をそらして黙って逃げる事が多かったです。また、嫌な事をされた時は、ひたすら支援者に目で訴えるか泣き寝入りするか、手が出そうになる、がよくある姿でした。「いいえ」や「ごめんね」のカードで断ったり、「やめて」のカードで嫌な事を伝えたりを練習しています。お友達が嫌な思いをしているのを見て「やめてって言うんだよ。」と教えてあげる姿もみられています。また「まって」のカードを使う事で貸す側が気持ちの整理をし、しばらくすると使っていた物を渡してあげる姿も見られています。

  • 支援者の気を引こうとする行動が減った。

 4月当初は支援者の顔色をうかがいながらわざといたずらをするお子さんが多数見られました。絵カードの使い方を覚えるにつれて、頻回に支援者に絵カードを持ってくるお子さんが現れました。そのようなお子さんは、にじグループの部屋に置いてあるブックの中をいつもチェックし、追加した新しい絵カードを教える前ににいち早く気が付いていました。絵カードを渡すことで確実にコミュニケーションが取れることに気が付き、気引き行動をする代わりに絵カードを渡すことで支援者とコミュニケーションを取ろうとしていたのだと思います。

 

  •  発語のないお子さんが自分の思いが通じる経験をたくさんすることで自信がついた。

 4月当初は不安そうに支援者にくっついていたり、自分の思いを察してもらえるまでひたすら黙って動かずに待つ子が複数見られました。そのお子さんが求めているであろう内容の絵カードを用意し、自分で渡すことで伝わる経験を積んだところ、自らアクションを起こすことが増えました。結果的に支援者にくっついて回る時間が減り、自立して遊んだりお当番やお手伝い、お友達との関わりにおいて自分の思いを伝えたり、役割を果たそうとする姿がよく見られるようになっています。

 

よく、絵カードを使う事で話すことをやめてしまうのではないか、発語に悪影響ではないかという声を聞きますが、にじグループでの実践による子ども達の変化はその真逆だと感じています。言葉を話す事はできるけど、なんて言ったらいいのかわからない、伝える自信がないお子さんは自分から絵カードを使おうとします。絵カードで自分の言いたいことが視覚的に組み立てられ、相手に渡すことで視覚的に伝わった安心感が得られるという経験を積んで行くと、同じような場面でいつの間にか絵カードを必要とせずに言葉で自分の思いを伝えている姿が見られています。支援者の方からは一切「絵カードをやめなさい」という事は言いません。」絵カードによるコミュニケーションというスモールステップを入れる事で、子ども自身が自信を持った時に同じような場面で自ら絵カードを卒業し、思いを伝えられるようになるのだと考えています。

 

にじグループの子が自信を持って人に思いを伝えられる場面が増え、子ども達の笑顔につながる様にこれからも絵カード交換式コミュニケーションシステムを活用していきます。

そら 戸外活動(Bridgestone Innovation Gallery)

今回の活動では、公共でのマナーを知ることや施設の人に挨拶をする、様々な物を見学、体験をすることで興味関心の幅を拡げることを目的にBridgestone Innovation Galleryに行きました。

行きのバス内では絵カードをみながら人差し指を口の前に立てて「しー!」と、ジェスチャーも交えながら約束事の確認を行う子どもたちでした。

施設に着くと大きなタイヤや車をみたり、UFOキャッチャーのようなゲームに興味津々で、「あれやりたい!」「これみたい!」と背伸びをしたり、支援者の手を引いて見学を楽しみました。帰りには施設の人に「ありがとう!」と挨拶をして、約束事を守りながら戸外活動を満喫することができました!

 

 

ほし 感触遊び・療育参観

ほしグループでは「様々な感触に慣れ親しむ」「素材の違いを感じ好きな感触を見つける」ことをねらいとして感触遊びを取り入れています。

今月は小麦粉粘土、パン粉、春雨、絵の具等たくさんの感触に触れてきました

はじめは遠くから眺めたり触ることに抵抗を見せたりしているお子さんもいましたが、最近はだんだん慣れてきて嬉しそうに遊んでいます。

 

 

また、月末には感触遊びの療育参観を行い、たくさんの保護者の方にご参加いただきました。マカロニ、スライム、小麦粉粘土の中から好きなものを選んで遊びました。

センターでのお子様の様子を知っていただけていたらと思います。

 

にじ 感触遊び

にじグループでは、「保有する感覚の総合的な活用」「創造力・発想力を育むこと」等をねらいとして感触遊びを行なっています。

この日は、粘土・スライム・マカロニでの感触遊びを行いました。

スライムとマカロニを大胆に混ぜてみたり、手が汚れることが苦手な子は道具やカップを上手に使って遊んでいました!

カップに粘土を詰めてマカロニを挿し「先生ケーキだよ!」と見せてくれたり、ストローを使ってスライムを膨らませ風船を作ったり、ハサミや型抜きを使って粘土で色々な形を作ったりと、アイデアいっぱいの子どもたちでした♪

第2回まるおと開催 次回は9月

くにたちドラムサークルまるおと、在園児・卒園児とそのご家族合計18名の方にご参加いただきました。

 

今回はリピータ―1組。それ以外は初参加のみなさんでした。そしてお父さん率の高い日でもありました。みなさんとてもノリが良い。子どもはもちろん、大人がとても楽しんでいる様子が印象的でした。事務所で聞いていた職員が「今日はみんな揃ってていい感じですね。」と言っていました。

参加者の感想

・家族みんなで楽器を奏でる機会がなかったので、良い経験になりました!音楽って良いですね。ありがとうございました!

・初めてまるおとに参加させて頂きました。こんなに長い時間自由に太鼓を叩いたことが無かったので新鮮で楽しかったです。

 

これからも地域の一員としてくにたち発達支援センターに興味を持ってもらいながら大人も子どももいろいろな世代が一緒に楽しめる場を提供していきます。地域の方々にもお気軽にご参加いただき、交流した子ども達を含むくにたちの子ども達を地域で見守っていただければ幸いです。

 

7月は卒園児の会、8月は夏祭りと土曜日に行事が入る為、まるおとはお休みします。次回は9月を予定しています。

 

皆様のご参加をお待ちしております。

そら 戸外活動

 

そらグループでは「普段と違う環境で興味・関心を育む」「公共の施設でのルールやマナーを守る」ことをねらいとして、バスに乗って南極・北極科学館へ行きました。

科学館に着くと、大きなホッキョクグマの剝製を見て「わーすごい!」「こわい!」等、思い思いの感想を支援者に伝え、わくわくした表情の子どもたち。

少し難しい展示物ではありましたが、雪上車や様々な模型を興味津々な様子で見ている姿が印象的でした。

また、支援者と一緒に確認していた「展示物には触りません」のお約束を守って、時間いっぱい活動を楽しむことができました。

今後も戸外活動を通して、色々な経験を積む機会を増やしていけたらと思います。

にじ 食育

今月は食育で2週に渡り野菜の苗を植える活動を行いました。

野菜を育てることで、野菜に興味を持ち野菜について知ること、収獲できるまで育てることで達成感や楽しさ・喜びを感じること、収獲した野菜を食べる楽しみを感じることをねらいとしています。

今回はプランターにオクラ・トマト・きゅうり・ピーマンを植えました。

まず最初の週はイラスト・文字のマッチングをしながら立札を制作しました。

用意された中からそれぞれ好きな野菜を選び、上手に作ることができました。

一週間後、苗を植える作業をみんなで行いました。

支援者の説明をよく聞き、指示通りに作業することができていました。

水やりでは自分で植えた苗に水をあげたりと、早くも愛着がわいている様子も見られました。

最後に最初の食育で作った立札を立てて完成です!

水やりカレンダーを作り、毎朝なるべく子ども達と一緒に水やりを頑張っています。

たくさん収獲できますように・・・!

第1回まるおと開催。次回は6月15日(土)

くにたちドラムサークルまるおと、在園児・卒園児・一般の方含めて合計19名の方にご参加いただきました。

初めての試みでしたが、スムーズに開始することができました。最初は大きな音に少しびっくりしていた子ども達も、次第にいろいろな楽器で遊び始める事ができました。怪我をしない、人にさせないが守れれば自由にふるまう事ができ、途中出入りしながら休憩も自由なので、子ども達は各々自分のペースで好きなように参加していました。

参加者の感想

・こどもが参加できるか心配でしたが、予想に反して楽しそうだったのでとても良かったです。

・叩いてもいいし、叩かなくてもいい。輪の中にいてもいいし、外れてもいい。 そんな風に、こちらに任せてくれることで「信頼されている」「自分もこの場に貢献したい」という思いが強くなりました。 また、リズムを刻んでいるうちに、自分自身の体の感覚が鋭敏になり、自分の体の実感にもつながるように感じました。

大人の方では、参加前に比べて参加後は感じていたストレスが減った感じたというアンケート結果が多かったです。

これからも地域の一員として、地域の方々が気軽に参加できることで、くにたち発達支援センターに興味を持ってもらいながら大人も子どももいろいろな世代が一緒に楽しめる場を提供していきます。

次回のまるおとは

2024年6月15日(土) 15:30~16:30

くにたち発達支援センター だいちの部屋にて行います。

お申し込みは下記のアンケートフォームよりお願いします。

https://forms.gle/vLo9AGTHmDvQBKje8

 

 

ほし 遠足

ほしグループでは

「普段見られない動物を見て興味を持つ」「友達と同じ時間を過ごし思い出を作る」ことをねらいとして、〈羽村動物園(日野トントンZOO)〉へ、

「公共の場での過ごし方を知る」「遊具で身体を大きく使って遊ぶ」ことをねらいとして電車に乗って〈小平中央公園〉へ、

それぞれ行ってきました。

 

☆羽村動物園

動物園に行くことを楽しみに登所した子どもたち。「キリンさんいるかな?」「おさるさん見たい!」と嬉しそうにお話ししてくれました。

普段公園へ行く際に練習しているため、片道40分の園バスの中も落ち着いて乗車することができました。

 

動物園では、お友だちや支援者と一緒に園内をまわりました。元気に動く動物を見たり、えさやりをしたり、普段なかなか体験できないことができて満足そうな子どもたちでした。

 

お昼ご飯も園内でお友だちと一緒に食べました。

 

☆小平中央公園

公園まで1回乗り換えをして4駅です。電車に乗ることが大好きなお子さんも、あまり乗ったことのないお子さんもいましたが、支援者と一緒に乗車できました。「また乗りたい!」と笑顔で教えてくれた子もいました。

 

公園には大きなアスレチックや砂場などがあり、時間いっぱい身体を動かして遊びました。高い遊具にも果敢に挑戦していた子どもたちです。

 

今後もたくさんの経験ができるよう、様々な活動を行っていきます。

 

 

 

そら ごっこ遊び

 

そらグループでは、「発想力」「想像力」「思考力」「コミュニケーション力」「協調性」等、子どもたちにとって必要な社会性を育むことをねらいとして、ごっこ遊びの活動を取り入れています。

今回のごっこ遊びでは、パン屋さんごっこを行いました。

新年度になり、新しいお友達と初めてのごっこ遊びなので、まずは「パン屋さんはどんなことをするのかな」と子どもたち自ら「想像力」を働かせることや、お友達のやっている遊びを真似して、一緒に遊んでみる「協調性」を学ぶことに焦点を当てて取り組みました。

コック帽を身に付け、小麦粉粘土のパン生地をめん棒で伸ばしたり、こねて丸めたりしながら、個性豊かなパンを作ることができた子どもたちです。

完成したパンを支援者が「ちょうだい」と声を掛けると「どうぞ」と渡してくれたり、子どもたち同士でパンをプレゼントしたりなどのやり取りも見られました。

今後もごっこ遊びを取り入れていき、お友だちと遊びを共有しながら表現力やコミュニケーション力を徐々に獲得できるよう、スモールステップで活動に取り入れていけたらと思います。