紅葉狩り

山に少しずつ赤や黄色が混ざり、冬の訪れも感じるようになったこの頃、今年最後の施設外

活動として川辺の岩屋公園に「紅葉狩り」に出かけました。

いこいの丘の利用者さん達は、晴れ男晴れ女が揃っているのでしょうか、当日も澄み渡る

晴天に恵まれ、木々の色づきが眩しいくらいの鮮やかさでした。

公園の入り口では石蕗の花が出迎えてくれ、赤い橋を渡ると早速美しい枝ぶりの銀杏の木が

目に入ります。

その奥には「銀閣寺」を模して造られたという「サクラノヤカタ」があり、京都も感じて

みようと少し長い道のりでしたが、澄んだ空気を味わいながらゆっくりと歩を進めました。

辿り着くと池や石庭に囲まれ、古刹の雰囲気を味わうことが出来、「おぉ、ホントに京都に

来たみたいやなぁ」と、紅葉狩りのついでに小京都も感じていただくことが出来たようです。

普段はあまり長い距離を歩かない方々ですが、「ほら、あの木が綺麗!」と誘われるように

進む方、仲間の車椅子を語らいながら押す方等、とてもリフレッシュになったようです。

中には園内を流れる「万の瀬川」まで下りてみたいと言われ、川の飛び石を渡りその健脚

振りを見せてくれる方もいらっしゃり、皆さんまだまだお元気です。

 

 

コスモス見学

秋も深まり、木々も少しずつ色を変えてきました。

朝晩の肌寒さが嘘のような陽気の中、皆で慈眼寺公園に揺れるコスモスの花を見学に

行って参りました。

利用者さん達も毎日送迎車の中から観てはいるものの、ゆっくり花畑を散策することが

出来なかった為、駐車場に着くなり「どのコースから行こうか?」と花を満喫する気に満ちています。

日頃はなかなか歩くことが苦手な方々も、ずっと先まで続くピンクの花畑に誘われて、どんどん足が

進みます。緩やかな坂を上ったり下りたり、今日は普段の何倍も運動しましたね。

いつもは遠慮がちな方が、「娘に写真を送りたいから、一枚撮って」と積極的な事を言われ、

自分からポーズを決めたり、傍に寄って思わず手に取り「わぁ、綺麗なぁ!」と、今を盛りの花に

満面の笑みで、職員は皆さんの笑顔と花のコラボレーションを一枚でも多く写真収めようと、

カメラを持って大わらわ。

お蔭で素敵な写真が撮れ、後日お渡しするととても喜んで下さいました。

 

地域交流inしろやま・いこいの丘

10月19日(土)、3回目の「地域交流inしろやま・いこいの丘」が開催されました。

今年は地域の世話役様の御尽力により、昨年より多数の方々が参加して下さり、このイベントも

地域の皆さんに定着してきたようです。

日頃施設内にこれほど多くの人が集う事が無い為、初参加の利用者さんには戸惑いの様子も

ありましたが、すぐに雰囲気に馴染んでいただけたようです。

今年は新たに準備した物も含め、7種類のゲームが用意され、児童からいこいの丘の利用者さん

まで老若男女が競って参加されました。

ゲームコーナーはどのブースも賑わいを見せ、普段は身体を動かすことが苦手ないこいの丘の

利用者さんも、ボールや矢の行方に一喜一憂。

皆さんの体力が気掛かりでしたが、高得点を目指し最後まで力いっぱいプレーされる姿に、

職員の心配は杞憂に終わり、皆安堵いたしました。

昼食と仮眠で休息を摂り、午後からは待ちに待った「カラオケ大会」。

午前中のゲームで交流が生まれたのか、地域の方々が利用者さんに声を掛けて下さる姿も

見られるようになり、「YMCA」の曲が流れると、皆の合唱と決めポーズに拍手喝采を送って

下さいました。

いこいの丘の利用者さんも、この日の為に「岸壁の母」を二人の方が歌とセリフのパートに

分かれ練習し、満を持して披露。少し緊張気味で表情が強張っていましたが、見事に歌い上げ

られました。

全ての行程が終わり表彰式。やはり地域の方々は圧倒的見事なお達者ぶりでした。

皆さん、是非来年もご参加くださいませ!

 

案山子と秋桜

朝晩が涼しくなり、夕暮れも早くなって秋を感じさせる頃となりました。夏の暑さを

惜しみながら、皆で秋の壁面作りを始めました。

秋と言えば金色に輝く稲穂とそれを守る案山子、そして風に揺れるコスモス。

いこいの丘の利用者さん達も、朝夕の送迎時「今年は彼岸花が遅いなぁ」、「もうすぐ

稲刈りだね」、「ほら、コスモスが咲き始めたよ!」と周囲の景色に季節の移り変わりを

感じておられるようです。

澄んだ青空に佇む田んぼの守り神の案山子、堂々とした親案山子の周囲を皆さん一人一人の

子案山子で囲み、「着物の柄は何にしよう?帯はこれかな?」と悩んだり、笠の被り方にも

拘ったりして、昔ながらの懐かしい案山子が出来上がり、晴々とした田園風景になりました。

そして満月の下、満開になったコスモス畑。花びらを切って「こんな色もあったよな」と数色の

絵具で色付けです。夏の終わり頃から作り始め、製作日数約3週間。一輪一輪手作りした色とりどりの

コスモスは、生駒高原に負けない(?)くらいの鮮やかさになりました。

これでいこいの丘はすっかり秋一色。

それにしても「案山子」に「秋桜」、まるで「さだまさしワールド」で、「元気でいるか♪」なんて

聞こえてきそうです。

敬老食事会

早いものでもう9月、敬老の日を迎える事になりました。

今年もいこいの丘では数名の方が鹿児島市から長寿のお祝いを頂かれ、皆さん「長生きは

するもんじゃ」と、例年の敬老の日以上に喜ばれていました。

いこいの丘でも皆さんのご長寿をお祝いするため、恒例の食事会を催しました。9月とは

いえ、真夏並みの暑さの中、いざ、出発です!

健康も長生きも先ずは食べることから、今年は少々夏バテされた方もいらっしゃいましたが、

食事対策ですぐに回復され、改めて食べる事の大切さを認識させられました。

利用者さんの多くは独居生活で、外食はいこいの丘の施設外活動以外チャンスが無い方が

殆どで、いつも「今度はどこに連れて行ってくれるの?」と、とても楽しみにされています。

今回の食事会も皆さんの好みの和食、色とりどりに飾られた花籠の御膳で、見た目にも

食欲をそそられるお料理でした。「わぁ、美味しそう!」「豪華だなぁ!」と皆さんの

顔がほころび、「これはなんだろう?」「綺麗に作るもんだなぁ」と感心されながら

箸が進みました。

施設に戻ってから束の間のお昼寝で英気を養い、ハラハラドキドキのテーブルゲームやカラオケと、

手作りケーキで3時のティータイム。

そして「今年は新しい利用者さんも増えました。来年もみんなでお祝いしましょう!」と約束して

皆さん笑顔で帰路につかれました。

 

そうめん流し

夏恒例の「そうめん流し」を行ないました。

数日前、今年も利用者さんに竹を分けていただき、その竹を切り出し、割るところをみんなで

見学に行きました。長さ10mもあろうかと思える若い青竹を、提供者のAさんが手慣れた様子で

半分に裂き、男性職員が竿竹売りのように担いで、皆さんに「頑張れ!上手上手!」と励まされ

ながら施設に持ち帰り、これでメインの道具が揃いました。

当日は多くの利用者さんが参加され、活動室が狭く感じられるほどの賑わいです。

女性利用者さんにはおかず作りを手伝っていただく中、皆さん今か今かと心待ちにされて

いました。

おにぎり、お稲荷さん、卵焼きにデザートと何でもお願いした通りに仕上げて下さり、

本当に主婦力の高さにいつも助けられます。

全ての料理が仕上がり、いよいよ「そうめん流し」の始まりです!

竹の中を流れるそうめんは、見ているだけで涼を感じることが出来、そのせいか皆さんも

おかずにそうめんにと箸が止まることなく、いつも以上の食欲を見せて下さいました。

 

 

 

夏祭り

そうめん流しでお腹を満たし午後は定番の「夏祭り」、見た目も美しく逞しいフラガールと

ファイヤーダンサーの登場で幕を開けました。

目の覚めるような金髪に南国メイクのフラガールと、槍を手に勇ましいポリネシアンに

皆さん一瞬度胆を抜かれたようですが、すぐに大爆笑!足がもつれそうなおぼつかない

フラダンスや、迫真のファイヤーダンスに拍手を送って下さいました。利用者さんも

ノリノリで照れくささなんて何処へやら、かつらを被って満面の笑みで記念撮影、何かが

弾けたようです。

そして盛り上がったショーの後は、童心に返り縁日気分の輪投げと金魚すくい。

子供の頃、ポイがすぐに破けてなかなかすくえなかった金魚ですが、皆さんコツを心得ており、

大漁目指して真剣勝負!

最後にそれぞれの景品をゲットされ、笑顔で帰途につかれました。

フラガールとファイヤーダンサーもお疲れ様でした。

花火大会

日本中から夏祭りの賑わいが聞こえるようになりました。

一昔前はあちらこちらで花火の音も聞こえていましたが、最近はめっきり少なく

なりました。いこいの丘では皆で花火大会に参加するのは難しいので、自分たちで

花火を打ち上げちゃいました。と言っても壁面の花火ですが・・・

みんなで昔観た花火を思い出しながら、「こんな色があったよね」、「大きいのが

綺麗だった」と三尺玉クラスの物を打ち上げました。

本物の花火は一瞬で消えてしまいますが、いこいの丘の花火はずっと夜空に輝いて

いつまでも眺めていることが出来ます。

皆さんも暫し足を止めてその美しさに見入っておられ、あのお腹に響くような音と

歓声も聞こえてくるようです。

七夕

長かった梅雨も台風の通過と共に明け、いよいよ夏到来です。

連日のように降り続いた雨ですが、7月7日の七夕には太陽が顔を出し、久々の晴天に

恵まれました。

いこいの丘でも例年利用者さんから笹竹を頂き、皆さんそれぞれの想いを短冊にしたため、

七夕飾りを作成しました。

皆さんの願いは「健康」や「家族の幸せ」が殆どですが、中には「美味しい物が食べたい」と

微笑ましいものもあり、「亡くなったご主人に会いたい」との文章には職員も目頭を熱くしました。

いこいの丘の利用者さんは若くしてご主人を亡くされ、その後女手一つでお子様を育てられた方、

家事と子育ての傍ら何十年も仕事をされた方、又、夕方になると毎日家に来られる近所の方達に、

「ご主人の顔を潰してはいけない」と、文句の一つも言わず焼酎やご馳走を振る舞われた方等

様々ですが、皆さんの忍耐強さと逞しさには本当に頭が下がります。

「主人はイケメンだったよ」とか、「優しかった」、「これ、お父さんが好きだったよ」等、

愛情たっぷりで、本当に昭和の女性は強くて優しい。

鹿児島の七夕は8月7日、それ迄ひと月の間、優しい皆さんの願いが叶うよう今日も短冊が

揺れています。

 

スイカでフルーツポンチ

近年の梅雨は異常な降雨をもたらし、今年も農作物にかなりの被害が出ているようです。

農家の皆様、被害に遭われた方々にはお見舞いを申し上げます。

いこいの丘の利用者さん(A氏)も毎日畑作業に勤しんでいらっしゃいますが、「毎日の

大雨で、今日も畑に出られなかった」と嘆いておられます。幸い被害は無かったようで

何よりでした。

A氏は作物の育て方がお上手で、他の利用者さんにもよくコツを教えてあげられており、

今年の天候不順な中でも大玉のスイカを作り上げて、いこいの丘に提供してくださいました。

早速3時のおやつに皆さんに頂こうと、レッツクッキング!

昨年も頂き、皮の部分にギザギザのデザインカットを施した器にし、フルーツをミックス

して清涼一服、「汗が引いて、ホントに美味しい!」と好評でした。

さて、今年はどんなデザインの器にしましょうか?

高齢者の方は特に食欲が落ちがちな季節、見た目の可愛らしさも食欲アップに繋がる為、

今年はまぁ~るいスイカを、持ち手が付いたバスケット風に仕立てる事にしました。

肝心なカットは生産提供して下さったA氏にお願いし(この方は作物を育てるだけでなく、

お料理もとっても御上手なんです)、包丁とペティナイフを駆使し、スイカが割れないように

慎重にカットしていきます。

持ち手が真ん中に来るよう左右のバランスを取り、縁が斜めにならないよう幾度かに分けて

包丁を入れ、斯して皆さんの見守る中、綺麗な『バスケットofウォーターメロン』の出来上がり!

流石昔取った杵柄!正確で細かい作業もお得意です。

果肉をくり抜きフルーツをアレンジすると、天然甘味のスイカの果汁がとても爽やかで、お口の

中もスッキリ!

皆さんの「可愛く出来たね、ウ~ン、うんまか!」が今日のクッキングの全てを物語って

いました。Aさん今年もありがとうございました。