日に日に厳しい寒さも和らぎ,春の陽気を感じられるようになってきましたね。
今回は,集中力や指先の巧緻性を高めることをねらいとして,ジェンガあそびに取り組みました。
まず,ジェンガに使われる色やルールを確認しました。指先の巧緻性を高めることができるように,親指と人差し指のみでジェンガをとることを約束し,親指と人差し指の使い方も併せて確認しました。また,ジェンガは一般的に“倒した人が負け”というルールで進みますが,今回は子ども同士で協力する経験に繋がるように“時間内に全員が1回ずつ挑戦できたら子どもたちの勝ち”というルールを設け「エイエイオー!」の掛け声をしました。
1回目は,5分間の時間制限を設けて,タイマーを見ながら取り組むよう促しました。普段ならじっくり自分のペースで考えながら取り組めるジェンガですが,タイマーを提示したり次の他児とハイタッチをして交代したりすることで,時間や仲間を意識して取り組むことができました。ジェンガを抜く時には慎重になりますが,置く時の力加減が難しい様子があったため,縦横交互に積み重ねるルールを確認したり手本を提示したりしながら置く時の丁寧さも意識できるよう働き掛けました。また,待つ時間も集中して取り組むことができるよう,事前に順番を確認し見通しがもてるようにしながら「みんなできるから大丈夫だよ。」等の声掛けを行い,安心感をもって順番を待つよう促しました。
2回目は,7分間の時間制限を設けるとともに,色の指定も行いました。子どもたちが大好きなくじ引き形式で色を決めることで,意欲的に取り組めるよう働き掛けました。自分の好きな色ではなくても「まあいっか。」と気持ちを切り替えることができたり“濃い茶色”と“薄い茶色”等の色の違いも確認したりすることができました。回を重ねるごとに,どこを抜くと倒れてしまうのか一緒に考えようとする子どもの姿が増えたりジェンガが倒れた時には「ドンマイ!」や「大丈夫?」等と励まし合ったりして,他児と一緒に取り組む楽しさや充実感に繋がっているのではないかと感じました。
今回は,時間や色の指定を行い取り組みましたが,にじグループでは他にも“赤色のジェンガを引いたらお友達の好きなところを発表する”等といった色ごとにお題を決めて他児との関わりを楽しむジェンガや引き抜くジェンガの数をサイコロで決めるルール等を提供しています。人数に応じて,子ども同士の話し合いで順番を決める経験も重ねています。今後も,ルールやあそび方を工夫しながら楽しく集中力や指先の巧緻性,コミュニケーション力が高められるような活動を提供していきます。
(藤谷)